639式英語発音メソッド

今回はLとRのヒントについて書きます。
未だ見ぬ Kazさんの方法は、その方法を知った時から直ぐに威力を発揮するそうですが、私の「ヒント」は、そこまでの即効性はありません。あしからず。


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2009/06/15：WEB拍手設置

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１．世間で言われているヒント

LとRの聞き分けるヒントは世間でいろいろ言われています。

①Rの前に小さいウが聞こえる。
②Rは変化する音。（調音音声学では移行音と呼ばれています。）
③Lは日本語のラ行より発音時間が長く、舌で歯茎を叩くような音。
④舌が口内の壁に触れているのがL、触れていないのがR。

他にもあるかと思います。ですが、それらを知っていても、なかなか聞き分けできないんですよね〜。
例えば①についてですが、確かにRの前にかすかに「ウ」の様な音が聞こえる場合もありますが、そうでない場合も多いです。

また、R/Lが単語の最初にあれば違いが分かりやすいのですが、単語の真ん中にR/Lがある場合は、なかなかこれらのヒントを頼りに聞き分けるのは難しいですよね〜。

２．世間であまり言われていないヒント

今回書くヒントは、世間であまり言われていません。上記のヒントに付け加えてください。
それは「口から音・息が出る」、「口内の前の方で発生する音」です。

調音音声学では、Lは「側音」と言って、歯茎に固定した舌の両サイドと口内の壁との間を呼気が通る音、として定義されています。ですから、間違いではありません。

BとV, SとTHの聞き分けについては、日本人でも高い正解率を出すそうですが、RとLだけは正解率が低い。
その理由は、案外、Lをラ行と同じ叩く音として捕らえていることが原因かもしれません。

「最大の日本語訛り」を克服して暫く経った時に気が付きました。 Lは明らかに口から息も声も出ていると。
しかし、「最大の日本語訛り」を克服しても、口から出る音、口から出ているように聞こえない音の区別が付くまで若干、時間がかかります。

今、ここでやっても難しいかもしれませんが、ちょっとやってみましょう。
口から息・声が出ている、又は、口の前の方で音がしている方が　Lです。そうでないのが　Rです。
L は Rより明るい印象があり、また、L は Rより音の大きさが大きいです。これは口の前の方で音が生成され、口から息・声が出ているためです。

※答えは最後にあります。

（１）次の発音は  belly 、berryのどちらですか？
　　　どっち？

（２）次の発音は  belly 、berryのどちらですか？
      どっち？

（３）次の発音は bloom, broom のどちらですか？
      どっち？

（４）次の発音は bloom, broom のどちらですか？
      どっち？

（５）次の発音は lead, read のどちらですか？
      どっち？

（６）次の発音は lead, read のどちらですか？
      どっち？

（７）次の発音は alive, arrive のどちらですか？
      どっち？

（８）次の発音は alive, arrive のどちらですか？
      どっち？

（９）次の発音は load, road のどちらですか？
      どっち？

（10）次の発音は load, road のどちらですか？
      どっち？

（11）次の発音は collect, correct のどちらですか？
      どっち？

（12）次の発音は collect, correct のどちらですか？
      どっち？

（13）次の発音は glow, grow のどちらですか？
      どっち？

（14）次の発音は glow, grow のどちらですか？
      どっち？

どうでした？　分かりました？

３．発音練習

実際に、この方法を身に付けるには、発音練習を行って身に付けて下さい。
発音を聞いてから「口から音・息が出る口内の前の方で発生する音」と考えている暇はありませんから、体に覚えこませてください。

（１）/z/のように、上の歯茎辺りで息と音を出す感じです。横隔膜は破裂音の時と同じく、瞬間的に素早く動かす感じです。

（２）口の前に手をかざし、L発音時に息を感じるか確認して下さい。

※発音練習している日本人でも、ネイティブスピーカーに　Lが　Rに間違えられる場合が多いそうです。　側音としての特徴を見逃しているからかもしれません。

（補足）この発音練習も劇的な即効性は無く、緩やかに効いてきます。気長にやって下さい。
また、最初は破裂音の後のR/L　の聞き分けが、私には難しかったです。破裂音もLも　口から息・声が出る音だから、Lより強い息・声の破裂音の後では、Lの側音としての特徴を感じにくいようです。

４．証拠

恥を晒しますが、私は3ヶ月前までは RとLの聞き分け能力は70％前後。調子の悪い時は60%台でした（笑）
「最大の日本語訛り」を克服して、Lが側音なんだと改めて気付いた今では、徐々に精度が増して94〜98％程度です。
ATRの「R/L 聞き分けテスト」で測定した結果です。
週に1回だけ測定しています。一度だけ聞く、二度聞きは無しと言う条件です。
一応、証拠の画像も添付しておきます。

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答えは、
（１）belly（２）berry（３）broom（４）bloom（５）lead（６）read
（７）arrive（８）alive（９）load（10）road（11）collect（12）correct
（13）grow（14）glow