"the speech accent archive"に登録されているネイティブスピーカー、日本人の、それぞれ "Six spoons of fresh snow peas"の部分の音声の波形を見ていきます。
※音声の波形の縦軸が音の大きさ(dB)、横軸が時間です。
話者:english1 音声
話者:english3 音声
話者:english14 音声
話者:japanese2 音声
話者:japanese3 音声
話者:japanese9 音声
1.【ネイティブスピーカーのS,SHの特徴】 S, SHの音が大きく、発音時間も長い
(1)S, SHの音が大きい理由:
「破裂音と同じ瞬間的な横隔膜の動き」+ 「デフォルトの舌の位置・形」+
「できるだけ空気の通り道を細くする舌の位置」により、少ない呼気で大きな音が出ます。
蛇口を指で遮ると、水圧は小さくても通り道が狭くなるために、部分的に水圧が高まり
勢いよく水が出る。あの原理と同じ。
(2)S, SHの発音時間が長い理由:
上記の「S, SHの音が大きい理由」により、S, SH発音時の舌先を通る呼気の流れは
非常に早い。
勢いが減衰するまでに多少時間がかかります。
(3)備考1
話者english1のsixの's'は強弱アクセントのある 'i'の音の大きさに迫るくらい大きい。
文章の先頭に 's'があるためだと思われます。
(4)備考2
ネイティブスピーカーの3人共、six (/siks/)の母音の'i'の発音時間が /s/,/k/,/s/のどれよりも
発音時間が短いです。
(5)備考3
話者english3, english14のfreshにて、強弱アクセントがある /e/と同じ程度の大きさの
音が出ています。
S, SHに限った事ではないが、子音の音の大きさは単語や文章の強弱アクセントとは
無関係です。
子音が強弱アクセントのある母音よりも音が大きい場合もあります。
強弱アクセントは母音達だけのルールです。
2.【日本人のS,SHの特徴】S, SHの音が小さく、発音時間も短い
(1)備考4
話者japanese2の全てのS, SHの音が非常に小さい。仮に母音部分だけ発音した場合の
音声の波形と殆ど同じと思われる。
ネイティブスピーカーには S, SHが非常に聞き取りづらい、又は、全く聞こえない。
日本非在住のネイティブスピーカーには全く通じない。
(2)備考5
日本人話者 japanese3, japanese9は、S,SHについて、話者japanese2よりはマシではあるが、
まだまだ音が弱い。
二人ともpeasの語尾の's'がネイティブスピーカーには非常に聞き取りづらい、
又は聞こえないと思われる。
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