639式英語発音メソッド

[2回]

実践編５

1.緩慢型の発音のコツ
2.緩慢型の実践確認

• ①を用いたチェック
• ②を用いたチェック

1.緩慢型の発音のコツ

緩慢型の呼気排出も日本人にとって難しいです。日本語の平仮名１文字の呼気排出よりも、もっと緩やかに呼気が加速されることを、なかなか実感としてつかみにくい。

 

コツ

• 図１−１を見ながら、グラフの線の上昇と肺の横隔膜の動きをシンクロさせるイメージを持つ。

• 平仮名1文字を読む時より緩やかに呼気排出の強さを増加させていきます。

• 英語鼻Ver.2を使って低い声を保つようにしてください。喉がリラックスし、更にイントネーションが自然発生します。

2.緩慢型の実践確認

英語ネイティブの発音の特徴がご自分の発音にも存在するか否かで、緩慢型の呼気排出が実践できているかを確認していきます。
※ご自分の発音を録音して聞いてください。

注意事項：

• あくまでも緩慢型の呼気排出を上手く実践することを目指してください。チェック項目の「あるべき」発音を念頭に発音してはいけません。 英語ネイティブと似ても似つかない発音になってしまいます。

• 下記のチェック方法は一部の母音しか取り上げていませんが、緩慢型で発音すべき音は、まったく同様の呼気排出を行ってください。

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① を用いたチェック

アメリカ発音のの響きにより、緩慢型の緩やかな呼気加速が行えているかを確認します。

アメリカ発音のはを早く発音した様な母音です。キャンディ・メソッドで表現すると、 は、仮想キャンディをのの位置からの位置まで移動させた音です。
※の発音方法については、記事" 【キャンディ・メソッド】第８回　「ア」に聞こえる母音（3）" を参照して下さい。
※青字は緩慢型で発音する箇所。


●ask　 

にて「エ」の響きが弱く、「ア」の響きが強い場合、合格。
「エ」の響きが強い場合、緩慢型で発音できていません。

●after　

にて「エ」の響きが弱く、「ア」の響きが強い場合、合格。
「エ」の響きが強い場合、緩慢型で発音できていません。

●at　　　　

にて「エ」の響きが弱く、「ア」の響きが強い場合、合格。
「エ」の響きが強い場合、緩慢型で発音できていません。

●apple　

にて「エ」の響きが弱く、「ア」の響きが強い場合、合格。
「エ」の響きが強い場合、緩慢型で発音できていません。

(補足）

カタカナで無理に表現しますが、単独のapple を「エァポー」の様に発音する日本人が多いですが間違いです。
英語ネイティブが単独でappleを発音すると、「エ」の響きが弱く「ア」の響きが強い、「アポー」的発音になります。
英語ネイティブがappleを「エァポー」的に発音するのは、apple の前に子音で終わるシラブルが存在する場合です。（例） an apple

つまり、英語ネイティブの発音を聞くと、apple 単独の場合と、an apple を発音する場合とでは、日本人にはの発音が違って聞こえます。しかし、仮想キャンディの動かし方は両者間で全く同じであり、唯一異なっているのは、呼気排出の方法が異なっているだけです。

次回にて、の様に呼気排出の仕方により音色が変わる母音を取り上げます。

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②を用いたチェック

アメリカ発音ので確認します。
この母音の響きにより、緩慢型の緩やかな呼気加速が行えているかを確認します。


アメリカ発音の二重母音は　を、又は を早く発音した様な母音です。キャンディ・メソッドで表現すると、 は、仮想キャンディをのの位置からを経由し、更にの位置まで移動させた音です。

※現時点ではをキャンディ・メソッドの記事として書いていませんが、じきに記事にします。
※青字は緩慢型で発音する箇所。


●out　　

にて「エ」の響きが弱く、「アゥ」的な発音である場合、合格。
「エ」の響きが強く、「エァゥ」的な発音の場合、緩慢型で発音できていません。

●hour　

にて「エ」の響きが弱く、「アゥ」的な発音である場合、合格。
「エ」の響きが強く、「エァゥ」的な発音の場合、緩慢型で発音できていません。